詩:「黒」

詩:黒黒が嫌いだった。赤を混ぜても黒。青を混ぜても黒。黄色を混ぜても黒。どんな色と出会っても、最後には黒のままだった。 変われない。何にもなれない。誰かの色になれない。そんな自分を見ているようで、黒を見るたびに少し苦しくなった。 赤は情熱に...

詩:「運がいい」

詩:運がいい俺は運がいい。乗ろうとしていた電車を、目の前で逃した朝。「最悪だ」と舌打ちしたあと、ホームのベンチに座って空を見た。急いでいたはずなのに、あの数分で、忘れていた季節の匂いを思い出した。俺は運がいい。財布を落とした日、中にはほとん...

詩:「人生」

詩:人生人生は、長い旅に少し似ている。晴れの日もあれば、前が見えない夜もある。急いで走る人もいれば、ゆっくり歩く人もいる。でも、本当は誰とも比べなくていい。転んだ日には、痛みを知る。失った日には、大切だったものを知る。うまくいかない時間も、...